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「グローバル・サプライチェーン・マネジメントの検証」をテーマに毎年開催されている「CSR&コンプライアンス国際フォーラム」の第9回目となる講演会が、5月24日江戸東京博物館会議室で開催されました。
今回は「消費者の安心を得るために、企業は"安全"をどの様に保証するか」を議題に、サプライチェーン・マネジメントの最新事例や、アジア・日本のCSRや、繊維産業における化学的安全性について化学企業や試験・認証サービスの立場から見解が述べられるなど、東日本大震災後の日本や世界に必要な情報が講演されました。
はじめに、CSR&コンプライアンス研究フォーラム会長で法政大学大学院教授である岡本義行氏は、東日本大震災の復興には日本のGDPの6%程が必要になる、として、ノルウェーの漁業、オランダの農業、フィンランドの林業を例に、日本の産業構造を何とか再生して、関東大震災のように復興を成し遂げたい、その為には繊維産業に限らず、他の産業とMIXした別の新しい産業が興るなど、活発な産業活動を期待したいと述べられました。
本フォーラムで9回目の登壇となる3p Institute for Sustainable Management、CEOのウィリー・ボイト氏による「モニタリング・マネジメントの検証と普及活動-最新事例」では、冒頭にアメリカのCPSIA(消費製品安全改善法)とヨーロッパのREACH(EU化学物質規正法)は毎年新しい規制物質が加わるなど非常に真剣に取り組んでいること、中国・ベトナムでも独自の規格や公告が行なわれていることが紹介されました。
またYシャツを例にサプライチェーンの追跡と査定・評価報告、重要点を注意喚起する方法、そしてQRコードを利用したタグの機能を詳しく解説され、引き続き、透明性・トレーサビリティー・信頼の3Tが不可欠であると述べられました。
次いで、アジア最大のCSR専門コンサルティング組織であるCSRアジア日本代表の赤羽真紀子氏は、「アジアのCSRと日本の企業にもとめられているもの」と題して、日本企業がその存在感を失いつつあるアジア市場で勝ち残っていく為には「CSR」が不可欠であることを訴えました。
日本企業は環境やCSRの実践レベルは高いにもかかわらず、近年は世界各国の企業・組織・団体が競って参加するような国際会議などの舞台でも日本企業からの参加は非常に少なく、何事にも慎重すぎる意思決定、英語での発信が苦手な日本の世界的評価は低くなっています。
また3月の東日本大震災はトリプル災害として原発事故を機に「日本企業のチェック機能やガバナンス(統治)の欠如している仕組が露呈した」という海外の厳しい指摘が紹介されました。
さらに日本企業は海外の従業員から"帰属感がわかない""コミュニケーションがよくない""キャリアパスが明確でない"と見られている事を挙げて、海外工場では従業員が孤独であり繋がりを求めて職場に来ることから、"コミュニケーション"や"社員のつながり"が大切である、と述べられました。
三番目に、化学企業からの見解として、テキスタイル業界の世界的リーディングサプライヤーであるハンツマン・ジャパン株式会社のテキスタイル機能材部より林淳二郎氏の「繊維産業における環境負荷の低減」が講演されました。
はじめにハンツマン社の紹介があり、Tシャツ一枚の原料や輸送、生産のほか、洗濯などの使用も含めた水・エネルギー使用料の削減や時間の短縮などの環境要求を満たす染色・加工方法などを提案していることが紹介されました。
次に法規と市場要求での環境や安全・衛生について、「REACH」、「エコテック100」に対するハンツマン社の実際の取組みを紹介し、最後にまだ余り知られていない「Bluesign(ブルーサイン)」の"クリーンな原料はクリーンな製品を生み出す"という包括的なアプローチや利点が述べられました。
最後の講演は、テュフ ラインランド・ジャパン株式会社テクノロジーセンターの栗田隆司氏による「化学的安全性や人体への無害性を消費者に伝える試験・認証サービス」についての講演でした。
TUV Rheinland(テュフ ラインランド)社は、ドイツにボイラーの検査機関として135年以上前に設立され、現在は第三者試験認証機関として世界各国で製品安全認証とシステム認証をおこなっており、身近なところでは、パソコンの裏や電源にTUV
Rheinlandの認証マークが記載されている。
栗田氏の講演では、日本では「安全はただである」、欧米では「安全はコストがかかる」という考え方が根本にあり、欧米ではRAPEXなど消費者を守るいろいろな指令、規定が多数存在するという話があり、続いてそれらのリコール事例や各指令、規定について紹介がありました。
最後には、福島原発の事故を受け、消費財の放射能含有に関する海外規制及び消費者反応の動向が語られ、TUV
Rheinlandでの放射能に関する測定のサービスやその事例紹介が行われました。
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